
巨大な雪球から逃げる夢
気がつくと、私はどこか見知らぬ場所にいました。
周囲には雪が一面に積もり、白銀の世界が広がっています。
空はどんよりと曇っていて、今にも雪が降り出しそうでした。
見覚えのない建物が並び、どうやら山間の小さな街のようでした。
足元には雪道が続き、踏みしめるたびにキュッと小さな音が鳴りました。
そんな中、遠くの方から低い地鳴りのような音が聞こえてきました。
最初は風の音かと思いましたが、次第にそれが近づいてくるのを感じました。
振り返ると、遠くの斜面から巨大な雪球が転がってくるのが見えたのです。
直径数メートルはあるその球は、雪と氷を巻き込みながらどんどん大きくなり、すごい勢いでこちらへ迫ってきました。
私は夢中で走り出しました。
足が雪にとられて思うように進めません。
背後からはゴロゴロと地響きのような音が響き、空気が震えているのがわかりました。
まるで映画のワンシーンのように、逃げても逃げても雪球が追ってきます。
心臓が早鐘のように打ち、呼吸も荒くなりました。
途中で、雪に覆われた坂道を見つけ、そこを必死に駆け上がりました。
息を切らしながら振り返ると、巨大な雪球はもう間近まで迫ってきていました。
逃げ場がない——そう思った瞬間、スローモーションのような感覚が訪れ、時間がゆっくりと流れ始めました。
雪球の白が視界を埋め尽くし、私は反射的に身をかがめました。
次の瞬間、音もなく世界が真っ白になりました。
雪の中に包まれたような静寂の中で、恐怖よりも不思議な安堵感を覚えたのを覚えています。
その直後、意識がふっと遠のき、目が覚めました。
起きたあとも胸の鼓動が残っており、あの夢の臨場感を鮮明に思い出すことができました。
夢占いの視点から
夢の中で『雪』が出てくる夢は、心の状態や変化を象徴しています。
また、雪玉に『追われる』のは、今抱えているプレッシャーや不安が、次第に大きくなって自分を追い詰めていることを象徴しています。
ただし、最終的に『逃げ切れた場合』は、困難を乗り越える力が備わっている暗示です。
今回は最終的に安堵感があったことから雪玉から逃げきれたとします。
冷静さを保てば、問題は次第に小さくなっていくと考えられます。
